【日本人の苦手を克服！】現在完了形を攻略しよう！

初級、中級の生徒さんで「現在」「過去」「未来」をクリアしている人の多くがつまずくポイントとして、

現在完了形

があります。そもそもこの名称も矛盾を感じますよね・・・現在なのに完了？みたいな（笑）

ですがこれは英語からの直訳なんです。英語では

Present Perfect

と言います。「現在」＋「完了」ですね（笑）

まずは現在完了はなんぞや？と言うところからスタートして、なぜ日本人が苦手なのか？どう考えればより早く理解できるのか？と言うところを見ていきましょう！

現在完了形ってなに？

まず「現在完了形」というのは「現在」「過去」「未来」という「時制」の一つとして考えます。要するに「いつのことか？」を考えるときに「これは今日の話だから現在」とか「昨日の話だから過去」というふうに時間を明確にしますよね？このように時制の一つの種類として現在完了形は存在します。

文法のルール

現在完了形のルールは

S + V + O

の「V」のところに

のセットが入ります。「S」が「He」「She」「It」、三人称単数の時は「have」の代わりに「has」を使います。

動詞の過去分詞形は

このように動詞が変形する形の3つ目「gone」が「過去分詞形」です。すべての動詞はこのように4つの形を持っています。

1. 原型（現在形）
2. 過去形
3. 過去分詞形
4. 現在分詞形

文法のルールというのは単語と同じようにしっかり暗記する必要があります。「えーっとなんだっけ？」という状態ではその文法を使った文章はなかなか作れない、理解できないのでしっかり覚えましょう。

そして覚えたらいつどのシチュエーションで使うのかを理解しましょう！現在完了形を使用するシチュエーションは大きく分けて3つあります。

1. 「経験」の話をする時
2. 「継続」していることの話をする時
3. 「完了」している、していないことの話をする時

一つずつ見ていきましょう。

経験

「経験」は「以前〜したことがある」という「過去の経験」について話したり、聞いたりする時に使います。

キーワード：Never

Have you been to New York?
ニューヨーク行ったことある？

Yes, I have been to New York.
うん、ニューヨーク行ったことあるよ。

I have never tried bouldering.  Is it fun?
ボルダリングやったことないんだけど、面白い？

It’s a lot of fun!  You should try it!
めっちゃ楽しいよ！やってみたら？

このように「一度も〜したことがない時」は「never」を使って表します。

継続

「継続」は「〜以来〜している」「〜の間〜している」というように過去から現在も続けていることを話すときに使います。ポイントは「今も続けている」ことです。

キーワード：For / Since

I have lived in Tokyo since 2000.
2000年から東京に住んでます。

Oh really?  I thought you were born here.

そうなの？東京生まれかと思った。

How long have you studied English?
どのくらい英語勉強してるの？

I have studied English for about 2 years.
大体2年くらい英語を勉強しています。

ポイントは「for」で期間を表し、「since」で開始時期を表すことです。「How long have you …?」と聞こえたらこれは現在完了形「継続」の質問だと思いましょう！

完了

「完了」は「すでに終わったこと」「ちょうど終わったこと」「まだ終わっていないこと」を話すときに使います。

キーワード：Already / Yet / Still / Just

Have you already finished the proposal?
契約書もうできた？

Yes, I’ve just finished it!
はい、今ちょうどできました！

I haven’t done my homework yet.
まだ宿題終わってないんだよね。

I haven’t even started it yet.
まだ始めてさえいないわ。

ポイントは「〆切」をイメージすることです。〆切前の状態で「もう終わった」「まだ終わっていない」という話をしていているということです。〆切後であればただの過去形を使って「終わった」「終わらなかった」と表現します。

なぜ日本人は現在完了形が苦手なのか？

このように現在完了形は割としっかりとルールが定められていて、使う状況もかなり明確に定めらていますが僕の15年の指導経験から見ても多くの日本人はうまく使いこなせていません。

なぜなのでしょう？

日本語には存在しない時制

一番大きな原因は

英語と違い日本語では現在完了形は明確に分けられた時制ではない

ということだと思います。英語では大きく時制を分けるなら

• 現在形
• 過去形
• 未来形
• 現在完了形
• 過去完了形

このようにきれいに分かれています。ですが日本語では英語の現在完了形にあたる、

の文章は「現在形」「現在進行形」形と全く同じ形です。「2000年から」があるかないかの違いですね。その他にも、

この文章は「今ちょうど」というキーワードがあるだけで「過去形」の文章になります。

「経験」の文章に関しては他の時制では表せないので、完了形の時制があるように感じますが、全体としての「現在完了形」は独立した時制として存在していないと言えるでしょう。

以上が僕の考える日本人が「現在完了形」が苦手な理由です。

ではどのような方法で攻略できるのかを見てみましょう。

日本人にとって簡単な覚え方

• 食べたことある？
• 見たことない。
• やったことないの？
• 聞いたことある！

• いつからサッカーしてるの？
• もう長い間、朝はパン食べてる。
• 去年の夏以来会ってない。
• もう2時間も待ってるよ。

• もうご飯食べた？
• まだ食べてないよ。
• ちょうど食べ終わったとこ。
• まだ親と話してない。

まとめ

さていかがだったでしょうか？

日本人にはとっつきにく現在完了もトリガーになるキーワードさえ覚えればもう怖くありません！

もちろん時制の微妙な線引きやグレーゾーンは存在します。ですが、大方のシチュエーションに当てはめることができるのでとっかかりとしては十分のはずです。

できるだけ明確なルールでできるだけ早く覚え、あとは練習あるのみです。その練習が感覚的な理解に皆さんを導いてくれるでしょう。

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